正しい受験勉強をしよう。
※生徒向けのメッセージです。
今日、熊本県教育委員会が出している
令和5年度 熊本県公立高等学校入学者選抜
前期(特色)選抜における「重視する観点」、
「検査内容」及び「具体的な選抜方法等」
の資料を確認した。
資料名が長いので、簡単に言うと
公立前期選抜入試で何を基準に合格を出すか
という資料だ。
前期選抜は学力検査をしてはいけないことになっている。
だから、よく生徒たちの間で
「私、面接得意だけん、勉強せんでも前期で受かる」
「◯◯委員会の委員長だったけん、内申点で有利よ」
「前期は作文だけん、作文練習ばっかりしとった方がいい」
という話が出てくることがある。
はっきり言って、そういう受験生は危ない。
熊本商業の前期選抜の合格基準を見てみよう。
今年から熊本商業の前期選抜で「作文」が無くなった。
去年までは選抜で2割(100点満点で20点分として扱う)を占めていた。
そして、今年は調査書(6割)、集団面接(4割)で合否を決定する。
これが何を意味するかというと
「作文では差が出なかった」
ということ。
今年は
調査書で人物の特性を見て、集団面接で確認する
ということなのだろう。
熊商の「重視する観点」には、こういう記述がある。
(わかりやすく要約しています)
・次のア~ウのいずれかに該当する者
ア.部活動などで優れた実績をあげ、入学後に部活動の核として活躍が期待できる者。
イ.生徒会活動、ボランティアなどでリーダーシップを発揮し、…本校の活性化に期待ができる者。
ウ.◯◯科(商業科など)で身に着けた力で~、明確な目標を持っている者。
君たちは上のどれかに該当しますか?
ア…例えば県大会で優勝・準優勝。私立高校から特待A以上の話がいくつも来ている。
(こういう生徒は普通、部活やクラブのコーチを通して学校にも話が行っている)
イ…生徒会長として学校を大きく変えた経験、ボランティアで表彰された経験がある。
ウ…将来の進路、夢を具体的に語ることができ、それに向かって努力してきた。
(作り話や即席話は100%見破られます。)
これまでの経験上、これくらいのことが無い限り、
人前で話すのが得意とか、部活でキャプテンだったとかだけでは
前期選抜で合格はしない。
勘違いしないでほしいのは、
前期選抜で合格する生徒が優れている
という意味では全くないということ。
むしろ私は前期選抜に惑わされず
勉強だけで合格を勝ち取ろうとする生徒たちを
誇らしく思うし、素敵だと思う。
そして、そういう生徒が高校でも
成績なり学校活動なりで芽を伸ばし
就職や進学で飛躍していくんだと思う。
前期選抜というのは、高校側には
学校生活を引っ張っていく人材
が一定数必要なのだけど、
後期選抜(学力)だけでは人物がわからない
から実施するものだ。
前期で受かった生徒の方が高校で
優秀な成績を修めるわけでないし
将来、就職や進学で差がつくわけでもない。
高校の入り口が違うだけだ。
自分の入り口を間違えて
勉強から逃れようとしたらダメだよ。